戦争はなぜ終われなかったのか

第一次・第二次世界大戦において、なぜドイツは敗戦を回避できず、合理的な判断を失っていったのか。その過程を心理的・構造的に分析します。

戦争と社会の構造

背後の一撃──第一次世界大戦の敗戦神話とドイツ国民心理

1918年11月、ドイツは第一次世界大戦を終結させた。しかし、その終わり方は“敗北”というよりも“講和”と映った。 前線で決定的な壊滅がなかったこと、戦火がドイツ本土に及ばなかったこと、そして政府が講和に踏み切ったことで、多くの国民は「まだ戦えた」「裏切られた」と感じるようになった。
戦争と社会の構造

勝つ見込みの無い中なぜ止められなかったのか──第二次世界大戦末期のドイツにおける人間心理の罠

市民も軍人も「負け」を知っていた──終末感のなかの沈黙 1944年。ドイツ第三帝国の終焉は、誰の目にも明らかになりつつあった。東ではソ連軍が押し寄せ、西では連合軍がノルマンディーに上陸し、イタリアではムッソリーニ政権が崩壊。制空権は完全に失...
戦争と社会の構造

講和と徹底抗戦──なぜ二つの戦争は異なる終わり方をしたのか

第一次世界大戦は「講和」で、第二次世界大戦は「無条件降伏・徹底抗戦」で終わった──。この違いは、単に戦局や指導者の性格の差ではなく、国民感情・体制構造・戦争観の違いが生んだものである。本稿では、その構造的違いを5つの視点から分析し、「戦争が...
戦争と社会の構造

終戦のあとに戦いが始まる──責任と記憶をめぐる“戦争の後始末”

戦争の終結は始まりにすぎない。戦犯裁判、記憶の共有、占領政策、記念碑、教育を通して「平和」はどのように制度化されるのか──戦争の“後始末”が現代社会に与えた影響を探る。
戦争と社会の構造

戦争はなぜ終われなかったのか──「終わらせる」という選択と、私たちの時代

本シリーズでは、第一次・第二次世界大戦を中心に、戦争がなぜ長期化し、終戦が困難だったのかを、 心理・制度・記憶・体制・感情・責任構造といった多層的視点から見てきました。 最終回ではこれらを総合し、「戦争を終わらせる」とは何かという問いを、歴史・現在・人間社会の普遍的構造として総括的に考察します。