倫理・思想

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サルトルの実存主義──国家と権威をどう読むか

サルトルの実存主義は、国家を“主体”として扱う思考をどのように読み替えるのか。国家の権威化や後付けの物語を批判し、自由と責任の視点から国家との関係を問い直す。
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社会主義革命の父レーニンは社会主義者を敵視していた?

レーニンは一般に、社会主義革命を成功させた人物として語られる。十月革命、ソビエト政権、生産手段の国有化──こうしたイメージが重なると、彼が社会主義を推し進めた指導者であることは疑いようがない。 だが歴史の細部をたどると、もっとも激しくレーニ...
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民主主義という名の宗教

宗教はかつて、政治の正統性を支え、権力を隅々まで行き渡らせる仕組みだった。日本の神社やヨーロッパの教会は、信仰であると同時に統治のネットワークでもあったのである。近代化の過程で「政教分離」が進み、宗教は政治から切り離された。代わって登場した...
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死ぬのはグローバリズムか、ナショナリズムか?熱狂は崩壊の兆しか、回帰の予兆か

巷では反グローバリズム、ナショナリズム回帰がしきりに取り沙汰されている。 自由貿易の揺り戻し、移民政策への反発、国境やアイデンティティを守ろうとする声――どれも今の世界を象徴する動きだ。 それは秩序を取り戻すための正しい反応なのか。それとも...
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制度は手段か信仰か──夫婦別姓が問いかける目的なきルール

制度とは、社会の課題に対して合理的な解決を与えるために設計される「仕組み」のはずだ。 しかし時として、制度はその目的を見失い、ただ「守ること自体」が目的となる。 そうなると制度は、もはや制度ではない。信仰である。 「制度の目的喪失」という観...
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自国第一主義 ──日本人ファーストとアメリカ・ファーストの落とし穴

「日本人の税金は日本人のために使うべきだ」 「アメリカはアメリカ人の雇用を守れ」 一見もっともらしく聞こえるこのスローガンは、トランプの「アメリカ・ファースト」や日本で広がる「日本人ファースト」に象徴されるように、近年の内向きな社会の空気を...
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昨今の日本におけるクルド人問題に思うこと

最近、埼玉に住むクルド人コミュニティに対する報道が目立っている。「外国人が増えて治安が悪くなった」とする地域住民の声が取り上げられ、SNS上でも「クルド人は危ない」「不良外国人は排除」といった言説が散見されるようになった。 だが、これらの声...
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母系的価値観とフェミニズム──“もうひとつの構造”が語る社会の可能性

「母系社会」と聞くと、女性が主導する平等で平和な社会を思い浮かべる人も多いかもしれない。実際、フェミニズムの文脈では、かつて存在したとされる“女性が中心の社会”が理想として語られることがある。しかし、母系社会とは本当に女性が支配する社会だっ...
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偶然と奇跡の境界線を考える

数年前、当時2歳の娘がレゴブロックで遊んでいた。 カラフルなブロックを30個ほど、無心に組み合わせては笑い、また壊していた。大人の私からすれば何を作っているのかはわからない。けれど、その作品にはなんともいえない魅力があり、それは大人の発想で...
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アブラハムの神は完全か?──信じることと、問い続けること

神は、本当に完全だったのか? 旧約・新約・コーランに描かれる姿から、スピノザ、カント、キルケゴール、そしてニーチェへ── 信仰と理性のはざまで、人間は“神の欠け”をどのように受け止めてきたのかを探っていく。
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文化は枠から逃れられない──反抗と共感の時代精神

反抗する者は、やがて文化になる。 ヒッピーも、パンクも、SNSの言論も、最初は既存の価値観への異議申し立てだったはずだ。 だがそれらは時間とともにスタイル化し、共有され、再生産され、ついには「文化」として定着する。 さらに今、21世紀の人々...
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悪法も法なり? それとも抵抗は義務か?──法と正義のあいだに揺れる私たちの選択

「悪法もまた法なり」と語ったソクラテス。 「不正な法には従うな」と語ったジェファーソン。 対立するように見えるこの二つの立場だが、実はどちらも“社会とどう向き合うか”という問いに誠実に応えていた。 ここではソロー、ガンジー、キング牧師など歴...